由希も 絵里加の家で 育ったなら 絵里加のように キラキラと 輝いていたかもしれないと思う。


絵里加のように 優しく上品に 微笑むことが できたかもしれない。
 


絵里加の結婚相手は 大学の同級生だと言う。


二人が卒業した 名門大学。

由希の同級生で その大学に 合格できる人が いるのだろうか。



絵里加も 相手の人も 付属小学校から そこに通っていた。



相手の家も 会社を経営していて 将来は社長になる人。
 



結局 そういうことなんだ と由希は思った。


絵里加は ずっと輝いた道を歩く。


絵里加の子供も きっと絵里加のように キラキラと 輝くのだろう。



そして由希は 母のように 化粧もしないで 大声を出す毎日を送る。