由希が 中学生になってすぐに 家族全員で 絵里加の結婚式に 招待された。
豪華なホテルの 広い会場。
たくさんの招待客。
由希は 絵里加の 美しさだけでなく 雰囲気全部に 圧倒された。
中学の制服を着た由希は 恥ずかしくて 気後れして 笑顔になれなかった。
「由希ちゃん。来てくれたのね。ありがとう。」
真白なドレスで 輝くように 美しい絵里加は 由希に 声をかけてくれる。
田舎くさい 中学の制服姿なのに。
「絵里ちゃん きれい。モデルさんみたい。」
絵里加には 素直になれる由希。
「ありがとう。」
絵里加は 女神のような笑顔で言う。
由希の心は 絵里加への憧れと 両親を 恨む気持ちが 複雑に絡み合う。