優秀な成績を 維持したまま 由希は 二年生に進級する。
春休み 絵里加の計らいで 法律事務所を 見学に行った。
「由希ちゃんが 弁護士を 目指していること ひとみに話したの。良かったら お父さんを紹介するって言われて。由希ちゃん 行ってみる?」
ひとみのお父さんは 弁護士で 大きな法律事務所を 経営していた。
「いいの?行きたい。私 弁護士になるために どうすれば良いのかも よくわからないから。」
由希は、目を輝かせて答える。
「由希ちゃん 春休み中なら いつでも大丈夫?ひとみのパパの 都合に合わせて アポ取ってもいいかしら。」
絵里加は優しく言う。
「もちろん。私は いつでも大丈夫。絵里ちゃん、本当にありがとう。」
由希の 漠然とした夢なのに 真剣に考えて 協力してくれる 絵里加の家族。
由希の心から 感謝が溢れる。