絵里加に憧れて 絵里加の真似をしていた由希も 一年毎に 現実を理解する。 絵里加と由希は 住む世界が違うことを。 どんなに 絵里加の真似をしても 絵里加のようには なれないことを。 「ねえじいじ。絵里ちゃんの家とうちは、親戚でしょう。なんで 全然違うの?」 忙しい両親に 聞けないことを 由希は 祖父に聞く。 「絵里ちゃんの家は 大きな会社の社長だから。由希の家とは 違うんだよ。」 祖父は 少し寂しそうに 答える。