結子の手を繋いで リビングに戻った由希は 絵里加に抱かれる淳子を そっと覗き込む。
 

「淳ちゃん、起きている。お目々 大きいね。」


絵里加の希望通り “ 淳子 ” と 名付けた赤ちゃんは、結子に良く似ていた。
 

「淳ちゃん、由希ちゃんに 抱っこしてもらいましょうね。ママ 結ちゃんを 抱っこしたいの。」

淳子を 由希に抱かせた絵里加に 結子は 嬉しそうに抱かれる。
 

「ママ。結ちゃん 抱っこしないと、寂しいの?」

絵里加の方を向いて 結子が言う。
 

「そうよ。結ちゃんを いっぱい抱っこすると ママ 元気になるの。」

絵里加は 優しく 結子に言う。

結子は嬉しそうな笑顔で、
 

「いっぱい 抱っこしていいよ。」

と言う。
 

「ありがとう、結ちゃん。」


と言って 結子を抱きしめる絵里加。


絵里加の首に 腕を回して 幸せそうに抱き付く結子。



由希は、淳子を抱い て二人の様子に 見惚れていた。