冬になると、私は国語科の担当員になったためか片瀬先生とはよく話すようになった。

「失礼します。1年の藤田彩愛です。」

ノックをし、国語科準備室を覗くと片瀬先生が顔を伏せて寝ていた。寝顔可愛い……

「先生…好きです……」

…これ、言っちゃダメなのに。こんな気持ち、心の中に封印しなきゃ。

彼は先生で、

私は生徒…なんだから。


「…んっ…ふ、じた……?」

わぁ!お、起きちゃった…!!
しかも私だって気付かれてるし…ど、どうしよう。

「…あ、えっと……片瀬先生…」


私は気まづくて、逃げようと思った時。


「……なぁ、藤田。」

呼ばれる声に、振り向こうと思ったのに……後ろから抱きしめられた。