「じゃ、早速次号の企画についてだけど」

「はい!」

私は手帳を広げペンを持った。


錦小路 都。

その名前になってから、いつも彼をそばに感じる。

彼の名に恥じないよう、これからも前を向いて進んでいかなくちゃ。

数か月前の自分は、まさか今の自分がこんな風になってるなんて思いもしないだろう。

きっとこの先もずっと、わくわくするような展開が待ってる。

あきらめなければ、信じ続けていれば、恋だって仕事だって、きっと道は開けるんだ。


私は椅子を引き立ち上がった。

「早速、M&Aコンサルティングの秘書室にアポとってみます!」

「よろしくね。あそこの社長はなかなか手強いから心してかかって」

「任せてください!」

会議室の扉を開けると、相変わらず忙しく行き交う出版部の喧騒に闘志が滾ってくる。



何があったって絶対負けない。

仲間がいる限り、そしてあなたがそばにいる限り。

さぁ、顔を上げて。

行くぞ、都。

錦小路 都!

さぁ、待ってなさい!