恵里奈と公休日が重なり、ドライブがてらに一緒にショッピングモールに来ている。昼食を取ろうかとレストラン周辺を探索して、どの店が良いかと話していた時に迷子に出会った。丁度エスカレーター付近に居た時、小さな男の子が泣きながら、母親を探して一人で登って来たのだ。男の子がエスカレーターから降りた時に異変に気付いた恵里奈が直ぐ様、駆け寄った。
「大丈夫だよ。一緒にママを探そうね」
「……ひっく、…うん」
バックから取り出したハンカチで、頬の上の涙を軽くポンポンと叩いた。「鼻水チンしようね」と言って、鼻水も拭いて上げた後に手を繋いで歩き出した。「一颯さん、ココに居て下さい!時間差でママが探しに来るかもしれませんから、探しに来たら迷子センターに連れて行ったと伝えて下さい!」と言って俺はこの場に置いて行かれた。
待って居ても男の子の母親は現れず、少しだけ時間が過ぎた後に迷子のアナウンスが館内に流れた。しばらくしてから恵里奈が慌てて戻って来た。
「お待たせしてすみませんでした!無事に見つかりましたよ。男の子は一人で歩き出して、ママの所に戻ろうと思いながらもエスカレーターに乗ってしまったらしいです」
「良かったな、見つかって」
「はい、男の子が無事にママに会えて私も嬉しいです!」
恵里奈はとびきりの笑顔を見せた。そう言えば、ホテルを新設するにあたり、オープニングスタッフを探していた時の事を思い出した。あの日も確か、こんな感じだったのだ。
「大丈夫だよ。一緒にママを探そうね」
「……ひっく、…うん」
バックから取り出したハンカチで、頬の上の涙を軽くポンポンと叩いた。「鼻水チンしようね」と言って、鼻水も拭いて上げた後に手を繋いで歩き出した。「一颯さん、ココに居て下さい!時間差でママが探しに来るかもしれませんから、探しに来たら迷子センターに連れて行ったと伝えて下さい!」と言って俺はこの場に置いて行かれた。
待って居ても男の子の母親は現れず、少しだけ時間が過ぎた後に迷子のアナウンスが館内に流れた。しばらくしてから恵里奈が慌てて戻って来た。
「お待たせしてすみませんでした!無事に見つかりましたよ。男の子は一人で歩き出して、ママの所に戻ろうと思いながらもエスカレーターに乗ってしまったらしいです」
「良かったな、見つかって」
「はい、男の子が無事にママに会えて私も嬉しいです!」
恵里奈はとびきりの笑顔を見せた。そう言えば、ホテルを新設するにあたり、オープニングスタッフを探していた時の事を思い出した。あの日も確か、こんな感じだったのだ。