「………?俺、何かした?」

「何もしてません。私、評価Bだから…役員さん達に一颯さんが批判されたりしませんか?こんな社員と…って!」

「被害妄想凄いな。それに評価はBじゃなくてAだから!お前の事、天下の一条様も認めてるんだから、誰も何も言わないし、俺はお前じゃなきゃ嫌だって何度も言ってるのに分からず屋め!」

力強く抱きしめられる。

「これ以上、不安にさせないで。入籍するのはまだ先の話だから、指輪だってお前を繋ぎ止めるだけの物でしかないんだから……」

「私は一颯さんしか考えてないのに不安になるの?」

「お前が結婚するのが怖いって言ったからだろ」

「ごめんなさい、怖いって言うのは一颯さんの事じゃなくて、その他諸々の事です」

「お願いだから、これ以上、何も言わずに所有されてて」

私は強く抱きしめ返して頷いた。

仕事上では鬼軍曹と呼ばれる位に厳しい一颯さんの裏の顔、甘い毒牙からは逃げられず、深みにはまるばかり。溺愛されているのが自分でも分かる位に、ありったけの愛を与えられる。どんなに大好きと伝えても足りなくて、与えられた分の愛を返しきれていない。

後程知った事だが、ダイヤモンドは"永遠の絆"、ピンクダイヤモンドには"完全無欠の愛"と言う意味合いがあるらしい。

その意味合いの通り、完全無欠な愛を捧げ合い、永遠の絆で結ばれますように。生涯を通して一緒に居られますように。

これから先は、私なりに一颯さんに愛をお返ししていこうと思う。

所有されているだけではなく、私も所有してあげる位の勢いで───……

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5/31までには一颯目線の番外編をupします。よろしくお願いいたします(*´︶`*)