「日の出は6時半頃だって。あと一時間位はあるか…」

私の意識は遠くに行く寸前だった。甘美な時間が終わりを告げ、一颯さんはスマホから日の出の時刻を調べていた。

「寝ちゃうの?」

「ね、寝ないです!」

重い瞼をこじ開け、シーツにくるまったままでベッドから出る。冷蔵庫に冷やしておいたお茶のペットボトルの封を切り、喉に流し込む。本当は凄くダルくて眠い。後、一時間かぁ……。起きていられるかな?

「シャワー浴びるでしょ?浴びるついでに露天風呂入ろ」

お茶を飲んでいた私の手を引っ張り、露天風呂へと連れて行かれた。シーツも剥がされ、全裸なんですけど……!ちなみに一颯さんは浴衣を羽織っていたけれど……。

洗い場にある椅子に座らされ、髪の毛をわしゃわしゃと洗われている。

「自分で洗えますってば!」

「たまにはいーでしょ!」

「じゃあ、一颯さんも洗ってあげますね」

「宜しくお願いします。ついでだから恵里奈の身体も洗ってあげようか?」

「それは大丈夫です!」

断固として拒否したら、一颯さんは笑っていた。身体は自分で洗い、露天風呂につかる。段々と明るくなってきて、露天風呂に入りながら朝日を拝めた。