「それで、返事は？」
「返事？」
きょとんとする私を見て、星野くんが困ったように眉を寄せる。
「俺と付き合ってくれる？」
彼の言葉に、胸の奥がきゅーっとなった。
これは、現実なのかな。なんだかふわふわとした気持ちで、小さく頷く。
「えっと、私でよかったら……」
ドキドキしながらそう言うと、星野くんが私の頭を撫でて、くしゃっと笑う。
「あー、やば。すげードキドキした」
見上げると近くにある、星野くんの笑顔が眩しくて愛おしい。
「星野くん、好き」
思わずつぶやいたら、僅かに目を見開いた星野くんの笑顔が固まる。
その反応に慌てて手で口を押さえたときには、ふわっと表情を柔らかくした星野くんの腕の中に閉じ込められていた。
