また、ナルから?

思わず震えて身構えたけれど、届いていたのは星野くんからのメッセージだった。

何分か前まではあんなに星野くんからの返信を心待ちにしていたのに、ナルのメッセージを読んでしまった今は彼からの返信を読むのが怖い。

星野くんはナルから何か聞かされた?それとも何も聞かされてない?

星野くんからのメッセージを恐る恐る開封した私は、それが前者のほうだということを悟った。


『夏休み中に完治しそうでよかった。足が治ったら、深谷に話したいことがある。また連絡して』

話したいことがあるって、ナルから何か聞いたからだよね。

星野くんは、私に何を話すつもりなんだろう。

想像できるのは、私に対する非難や否定の言葉ばかりだ。

それと同時に、再会したばかりの頃の私を見る星野くんの冷たい眼差しが蘇る。

やっといろいろな誤解がとけて、星野くんと普通に話せるようになったところだったのに。

ときどきではあるけど、優しく笑いかけてもらえるようにだってなったのに。

私はまた、それらを全部失うんだ。

胸の奥が詰まって、痛くて苦しい。


既読にした星野くんのメッセージに、私は何も返せなかった。