優哉がポケットに手を入れて取り出したのは、ダイヤのついた指輪だった。

私はびっくりして声も出なかった。

「俺…美沙のために頑張るよ。だから、来年までこの指輪、美沙が預かっててくれないか?」

「……うん。」

嬉しかった。
涙がでるほど嬉しかった。

けど私の頭の中には疑惑が渦まいた。

どうしてこんなに高そうな指輪を用意できたんだろう。
バイトでそこまで稼げるとは思わない。


そういえば私はバイトの事について何か聞いたりした事はなかった。

何か聞いちゃいけない気がしてた。