俺は女に腕を引っ張られてあるホストクラブに連れて行かれた。
『MARIA』
マリア……
俺が今一番会いたい人だな…。会って運命を変えたい。
俺が美沙の初めてでありたかった。
そしたらきっと美沙を悲しませなくて済んだのに…。
「こっちよ♪」
「……。」
「…そんなんじゃNo.1になれないわょ?」
俺を見下すような目で…憎たらしい笑みを向けてきた。
「……。」
「はぁ~。つまんないなぁ~…。笑っちゃう。」
くそ女。
ぶっ飛ばしてやりたい位に憎らしい。
「オ~ナ~ァ?優哉連れて来た~。」
呼び捨てにしてんじゃねぇよ。
―ザッ……
「貴方が優哉くんね!イケメンじゃないの~。」
こいつほんとにこの店のオーナーかよって思う位キレイな女だった。
どっかのキャバ嬢みたいだった。
「…よろしくお願いします…。」
俺は頭も下げず、目も合わせずに言った。
「んじゃ~頑張ってね!ゆ~や♪」
―カラン…