始末?

ということは、本気で人間を殺そうと思ってここに来たのか?約束を果たす気持ちが強くなったのは納得がいくが、頑張る方向が間違っている。


「ダメですよ!昨日も言ったじゃないですか。もっと平和的な解決方法をとるべきだって」

「お前は剣を向けられてまでこいつらを庇うつもりなのか。同じやり方で報復するのは道理にかなっているだろう」

「争いは争いを生むだけです。それでは意味がありません!」


私は、素早く役人達へと視線を落とした。

座り込む彼らは目の前のやり取りに混乱している。


「あの!魔王様達を追い出すためにダム建設をしようとしているなら、魔物達が危険な存在ではないと分かって、レストランが人々に必要とされる場所だと証明できれば、立ち退きは撤回出来るんですよね?」

「え、あ、あぁ…」


しどろもどろな役人達。

これはチャンスだ。

この町をダムの底に沈めないためにも、魔王様に物騒なことをさせないためにも、一番良い方法。

それは簡単に思いつく。ライアスさんの願いをそのまま聞き届ければいい。


「ならば、私がこのレストランを国で一番の有名店にして、立ち退きを撤回させてみせます!」