「頑張れ頑張れ。もう終わるぞ。」


血管が細くて蛇行してるし、世那も苦戦してるな…。


松「もう少し…!」


引いたり進めたり、結構グリグリ針を動かしてるから絶対痛いよな…。


「もうっ、嫌だ!痛いっ!」


松「…よし、これでおっけー!ごめんごめん、今のは痛かったよね。ほんとにごめんね…。」


真「…うぅ…痛い…。」


松「うん、ごめんね。俺下手くそだよね…。」


「なに、本気で落ち込んでるんだよ。」


世那の落ち込みぶりに、笑いが込み上げてしまう。世那はやっぱり根が優しすぎるんだよ。


「真湖ー?もう終わったから泣かない泣かない。」


真湖の涙を拭って、頭を撫でて落ち着かせる。これからが本番なのに、これで体力消費したら元も子もない。