出た!真湖のよく分からない抵抗。まぁ、一筋縄ではいかないよな。


松「点滴しないとは言ってないよー?注射と点滴は別物だからね!」


世那はニコニコの笑顔で言い切ってる。


真「…なんか、強引さが悠斗さんに似てきた…。」


ボソッと真湖がつぶやく。俺も苦笑いするしかない。


真「…なっ、なんか、針長くない!?」


トレーの中の留置針が真湖の目に入ったらしい。


「そりゃそうだろ。留置針だから。」


看護師のくせに今更何言ってるんだ…と思うけれど、この状況で真湖が冷静でいられるはずがない。


真「そんな長いの刺すなんて無理だよ〜…!耐えられない!!」


俺はいつもの光景だから見慣れてるけど、世那は駄々こねる真湖に苦笑い。ここは逆に時間かけても真湖の負担になるだけだし、さっさとやった方が真湖のため。


真「ちょっ!まだ待ってよ!心の準備できてない!」