――ゴールデンウィークに入ると,もう季節はすっかり初夏という感じになっていた。俺が瑠花と恋人として過ごした,二つ目の季節だ。
「なあ瑠花。遊園地なんかに来て,ホントに大丈夫なのか? こんなにうるさい場所は」
賑やかな遊園地のエントランスで,俺は彼女の病状を心配した。
瑠花は脳の病気なのだ。騒音は頭に響くから,あまりよくないんじゃないだろうか,と。
実際,俺自身も初デートの時,こういう場所は避けたのだ。
「大丈夫だって! 主治医の浜中先生からオッケーもらったもん。『絶叫マシンに乗らなきゃ大丈夫だ』って」
心配されている側の瑠花本人はケロッとしていた。
浜中医師の話では,絶叫系のアトラクションは頭に強い衝撃を受けるから乗ってはいけないけれど,他のアトラクションなら問題はないとのことだった。
俺が気にしていた"音"は,あまり関係ないらしい。
「うん……。それならいいんだけど」
「でしょ? ほら,ケイちゃん! 早く早く! 行こっ!」
「なあ瑠花。遊園地なんかに来て,ホントに大丈夫なのか? こんなにうるさい場所は」
賑やかな遊園地のエントランスで,俺は彼女の病状を心配した。
瑠花は脳の病気なのだ。騒音は頭に響くから,あまりよくないんじゃないだろうか,と。
実際,俺自身も初デートの時,こういう場所は避けたのだ。
「大丈夫だって! 主治医の浜中先生からオッケーもらったもん。『絶叫マシンに乗らなきゃ大丈夫だ』って」
心配されている側の瑠花本人はケロッとしていた。
浜中医師の話では,絶叫系のアトラクションは頭に強い衝撃を受けるから乗ってはいけないけれど,他のアトラクションなら問題はないとのことだった。
俺が気にしていた"音"は,あまり関係ないらしい。
「うん……。それならいいんだけど」
「でしょ? ほら,ケイちゃん! 早く早く! 行こっ!」