「もし 奥さんが美咲じゃなくて。子供達も 美咲との子供じゃなかったら。今の俺じゃなかった。」
美咲は 強い愛情に包まれて 佳宏の胸音を聞く。
神聖な感動を 美咲に届ける鼓動。
「私も。私も全く同じ。毎日、怖いくらい幸せ。」
美咲の声は、微かに震える。
「怖くないよ。美咲の幸せは、俺が守るからね。」
美咲の体は、小刻みに震える。
「何だろう。感動し過ぎて。涙が出ないから、震えが止まらない。」
佳宏は、美咲の体を ギュッと抱きしめる。
「やっぱり美咲、可愛いな。」
と言った佳宏の声も、少し震えていた。
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