「先生が行方不明に！？」

「玲奈が！？」

透が家に帰ると、もう朝ご飯の用意がされていた。「どこに行ってたの？」と美咲と新たな事件を持ってきた村田刑事に心配され、透が事情を話すと二人は驚いていた。

「どうしよう……玲奈が……玲奈が……」

美咲は真っ青な顔をして体を震わせ、すぐにスマホを取り出して玲奈に電話をかけ始める。しかし、つながらないらしく虚しい機械音が部屋に響いた。

「そんな……！玲奈……玲奈……」

取り乱してしまった美咲に、透が「落ち着いてください！！」と肩を掴む。しかし、美咲は泣き出してしまった。

透は救いを求めるように村田刑事を見つめる。警察に探してもらうしかもう手はない。

「わかりました。俺も探してみる」

「お願いします！」

村田刑事に透は真剣な目を向ける。村田刑事の目も市民を守る警察の目をしていた。

泣き続ける美咲の背中を透はさすりながら、玲奈がどこにいるのか、全ての犯人は一体誰なのか考えた。