「美咲さん、村田刑事を呼んでください!!刑務所にこいつを送ってやる!!」

透は洋一を睨みつけるが、洋一は「本当にできるかな?」と馬鹿にしたような顔だ。確かに感染症研究センターから警察署までかなりの距離がある。その間に逃亡は可能だろう。

「宍戸と同じようにしてやろうか?拘束される苦痛なんてお前わからないだろ?」

透が怒りに体を震わせながら言うと、「こうやって全てを終わらせるのさ」と洋一は芽殖孤独を体の中に入れようとした。透は慌てて止めに行く。

「何考えてんだ!!こいつに寄生されたら死ぬしかないんだぞ!?」

透は洋一から芽殖孤独を奪おうとするが、洋一は激しく抵抗する。透に笑いかけながら洋一は言った。

「死ぬつもりなんだ。でもお前らにとっていいことだろ?宍戸さんは恋人を殺した奴が死んで嬉しくなる。お前や飯野さんも危険人物がいなくなるんだ。いいことしかないだろ?これで本当のハッピーエンドじゃん!!」