たぶん下で海翔くんが待っているからわたしははやく行きたいけど、無下にするわけにもいかないし、ひとりじゃどうすることもできない状況に置かれているのだ。


「だけど、みんなから否定されてるでしょ?」




わたしは海翔くん以外の男の子は苦手で、この距離もほんとうはこわいし、海翔くん以外の男の子に近づかれるとすごくこわいと感じる。





「否定されてもいいの。わたしがすきで付き合ってるから」
「あいつが芙結を好きじゃなくても?」

「うん」
「あいつが遊びだったとしても?」

「うん」
「傷つくかもしれないよ?」




付き合うときも付き合ったあとも友達に心配されたから言いたいことはわかるし、わたしはどちらかと言うと大人しいほうだから、釣り合わないっても言われた。

この言葉は耳にたこができるほど聞かされた。