「……、」
お嬢様学校の最寄り駅から数分歩いたところに建つ、大きい学校。
そこまで離れていないとはいえわざわざ学校の前を通ることも今までなかったからその大きさに驚いた。
俺の学校の倍はある。
しかも車で送り迎えされてる人もいるし、
さすがお嬢様学校だな。
そんなことを考えていた。
だけど
「車で送り迎えされてたら分かんないな」
もしもあの子が車で送り迎えされてたら顔が見えないし、絶対に分からない。
もちろん普通に徒歩で校門から出ていく人もいるが。
…昨日歩いてたし、大丈夫だよな。
不安な気持ちを抱えたまま、校門から出てくる生徒を見ていた。