〔スピンオフ:1ヶ月が経ちました。〕
告白してから1ヶ月。
普段の会話は今までと変わらない。
変わったのはずっと好きだったあいつが
俺の彼女として隣にいること。
いつもあいつとくだらない事で笑って、
手も自然と繋げるようになったし、
火曜日は当たり前のように
2人で弟くんのお迎えに行く。
弟くんにもシンって呼ばれるようになった。
…おにーちゃんって呼んで欲しい
って思ってることはアイツには内緒ね?
確実に前より距離は縮んでいる。
でも、しんちゃんモヤモヤしてます。
ん?なぜかって?
1ヶ月たったのに、
好きだと1回も言われたことがない!!
好きだって言われなくても、
好きでいてくれてることはわかる。
あいつがそういうの苦手ってことも知ってる。
でも彼氏としては不安なわけですよ。
『ねぇ、好きだよ。』
「ありがとう。私もだよ。」
いつもこのパターン。
私もだよ。って言ってくれるのは
すっごい嬉しい。
でもあっちから好きって言ってくれたことは
1回もないわけで……。
『俺、わがままかな?』
〈なんであんたたちカップルは付き合ってからもそんなにもどかしいの?〉
あいつと仲がいい友達に相談した。
『やっぱり好きじゃないのかな?俺の事。』
〈いや、それはないんじゃない?〉
『なんでぇ〜??俺、好きって言われたこと1回もないんだよ??』
〈はいはい。泣き言は別の所でお願いします。〉
『そんな冷たいこと言わないでよ〜!』
〈もうさ、ストレートに言っちゃいなよ。〉
『なんて?』
〈俺の事好き?って。好きって言って欲しい。ってさ。〉
『それってめっちゃ重い男じゃない?』
〈振られるかもね。〉
『振られたら俺、生きていけないよ〜!』
〈もぉ、泣くな泣くな。〉
本気で泣きそうなのに、
こいつは他人事だと思ってーー!
でも相談したら絶対聞いてくれるし、
言葉はキツイけど、なんやかんや良い奴。
『よし!俺、今日、頑張ってみる!』
〈おっ!しんちゃん頑張っちゃう?〉
『うん!しんちゃん頑張っちゃう!!』
〈あっ、シンタ。そういえば我が担任が職員室にお呼びだったよ?〉
『えっ?!うそ!てか今、言う?!いや、伝えてくれてありがとうだけどさ!ちょっとダッシュでいってくる!』
〈いってらっしゃ〜い。〉
慌てて俺は職員室まで走った。
〈シンタが思ってるより愛されてるかもよ。〉
なんて俺が居なくなった教室で
呟かれてるとも知らないで。
-----------------
「シンタ!帰ろ?」
『うん。帰ろっか。』
やべぇ、めっちゃ可愛い…。
俺の彼女、めっちゃ可愛い。
こんなに可愛い子を産んでくれた
ご両親に俺は一生感謝します。
なんまいだ〜なんまいだ!
「どうしたの?手なんて合わせて。」
『ん?あっ、いや、なんでもない!』
「そ?ほら帰ろ?」
『うん。』
さっきのことを思い出す。
好きって言って欲しい…。
でも、嫌われたら俺、本気で生きていけない。
変に緊張していつもみたいに
会話も出来ないし、目も見れない。
……どうしよう。
「シンタ?大丈夫?」
『えっ?何が?』
「今日、なんかあった?もしかして体調悪い?」
『いや!大丈夫!ほら元気でしょ?!』
って無理に笑ってその場でジャンプをした。
彼女に気を使わせるなんて、
俺なにやってんだよ。
「シンタ……。無理しなくていいよ?シンタの隣にどんだけいると思ってんの?今日のシンタ、変だよ?何かあった?それとも私、なんか気に触ること言っちゃった??」
今にも泣きそうな顔で
見つめられて心が痛む。
「ごめん!いや、お前のせいでもないし、なんかあった訳でもないんだけど……。」
『だけど…なに?』
がんばれ俺。
『あのさ……俺の事好き?』
「へ?」
『何その返事!』
マヌケな返事に笑っちゃったよ!
「笑わないでよ!シンタが突拍子も無いこと言うからでしょ!!」
『だってマヌケ過ぎて!』
「……ごめんね。私そういうの言えるタイプじゃないから。心配になった?」
『うん。ちょっとだけね。俺さ、欲張りだからお前のこと彼女に出来ただけで嬉しかったのに、どんどん色んなこと求めちゃって…。だかr』
「シンタ!!好きだよ!!」
『へ?!』
「何そのマヌケな返事!」
あははっと目の前で彼女は笑ってるけど
俺の頭の中は大パニックなわけで。
「シンタ、私、男の子と付き合うの初めてでどうすればいいか分からないことばっかりだし、今でも手を繋ぐときドキドキする。でも、シンタの隣にいたい。」
真剣な顔でそう伝えてくれた。
俺、どうしてこんなに可愛い彼女を
疑ったりしたんだろう……。
「ねぇ、何も言わないのはダメだよ!」
『えっ、あっ!ごめん。』
「恥ずかしくて時間かかっちゃうかもしれないけど。」
『あのさ……』
「ん?」
『もう1回、好きって言って?』
「はい?!もぉ、調子乗らないで!」
『えーーいいじゃん!ほら練習練習!』
「嫌です〜。私の好きはお高いんです〜。」
『なんでよ!ものは慣れだよ??』
「じゃあ、慣れるためにデートなんて行きません?」
『へ?』
俺の彼女は時々、
予想の上をいく突拍子もないことを言う。
「ほら!またマヌケ!せっかく日曜日予定空けたのに〜。」
『行く行く行く!ぜひとも行かせてください!』
「どこ行こっか??」
『んーん、お前とならどこでも楽しいけどな。』
「なっ!」
未だに照れてしまうそんな彼女は
やっぱり可愛くて。
ちゃんと好きでいてくれて、
不器用なりに頑張ってくれる。
そんな彼女とこれからもゆっくりでいいから
いろんな思い出を作って行くんだ。
俺は大好きな彼女が隣で
笑ってくれてる時間が1番大好き。
-----------------オマケ-----------------
『この前さ〜、彼女にデート誘われちゃった〜。』
〈はいはい。惚気は受け付けておりません。〉
『ありがとな。あの時背中押してくれて。』
〈私は何もしてないよ。あれはシンタ自身の勇気だから。〉
『お前カッコイイな。』
〈そりゃどうも。〉
『てか、なんで俺の事好きじゃないって言った時にそれは無いって否定してくれたの?』
〈見てたらわかるわ。それに私と2人の時、あの子めっちゃシンタの話するし。〉
『えっ?!そうなの?!どんな話?』
〈デートに誘っても大丈夫かな?とかね。〉
『えっ、それって…。』
〈おっと、話過ぎてしまった〜。あっ、あんたの愛しの彼女が来たよ。〉
『おーい!どこいってたんだよ〜!』
「えっ?なに普通に売店だけど。てかなんでそんなテンション高いの?」
『いや、ちょっと嬉しいことあったからさ〜。』
「何〜?!もぉ気持ち悪い!」
『待って、しんちゃんの心が傷ついた音がした。』
「どういうこと?!」
『この傷は愛しい人のチューでしか癒せない!』
「何言ってんの!?もぉ、ここにアホがおるんですけど!!」
『ねぇー!彼氏がチュー待ちしてるよ〜!』
〈そこのバカップル。もぉ、授業始まるから席付きな?〉
「残念でした〜!シンタ席つこうね?」
『俺、諦めないからねーー!』
「はいはい。」
〈ほらね、あんたが思ってるより愛されてんでしょ?〉
『ん?なんか言った?』
〈うんん。私にも春が来ないかな〜て。〉
そんな恋のキューピットのお友達に
春が来る日のは近いかも…。
告白してから1ヶ月。
普段の会話は今までと変わらない。
変わったのはずっと好きだったあいつが
俺の彼女として隣にいること。
いつもあいつとくだらない事で笑って、
手も自然と繋げるようになったし、
火曜日は当たり前のように
2人で弟くんのお迎えに行く。
弟くんにもシンって呼ばれるようになった。
…おにーちゃんって呼んで欲しい
って思ってることはアイツには内緒ね?
確実に前より距離は縮んでいる。
でも、しんちゃんモヤモヤしてます。
ん?なぜかって?
1ヶ月たったのに、
好きだと1回も言われたことがない!!
好きだって言われなくても、
好きでいてくれてることはわかる。
あいつがそういうの苦手ってことも知ってる。
でも彼氏としては不安なわけですよ。
『ねぇ、好きだよ。』
「ありがとう。私もだよ。」
いつもこのパターン。
私もだよ。って言ってくれるのは
すっごい嬉しい。
でもあっちから好きって言ってくれたことは
1回もないわけで……。
『俺、わがままかな?』
〈なんであんたたちカップルは付き合ってからもそんなにもどかしいの?〉
あいつと仲がいい友達に相談した。
『やっぱり好きじゃないのかな?俺の事。』
〈いや、それはないんじゃない?〉
『なんでぇ〜??俺、好きって言われたこと1回もないんだよ??』
〈はいはい。泣き言は別の所でお願いします。〉
『そんな冷たいこと言わないでよ〜!』
〈もうさ、ストレートに言っちゃいなよ。〉
『なんて?』
〈俺の事好き?って。好きって言って欲しい。ってさ。〉
『それってめっちゃ重い男じゃない?』
〈振られるかもね。〉
『振られたら俺、生きていけないよ〜!』
〈もぉ、泣くな泣くな。〉
本気で泣きそうなのに、
こいつは他人事だと思ってーー!
でも相談したら絶対聞いてくれるし、
言葉はキツイけど、なんやかんや良い奴。
『よし!俺、今日、頑張ってみる!』
〈おっ!しんちゃん頑張っちゃう?〉
『うん!しんちゃん頑張っちゃう!!』
〈あっ、シンタ。そういえば我が担任が職員室にお呼びだったよ?〉
『えっ?!うそ!てか今、言う?!いや、伝えてくれてありがとうだけどさ!ちょっとダッシュでいってくる!』
〈いってらっしゃ〜い。〉
慌てて俺は職員室まで走った。
〈シンタが思ってるより愛されてるかもよ。〉
なんて俺が居なくなった教室で
呟かれてるとも知らないで。
-----------------
「シンタ!帰ろ?」
『うん。帰ろっか。』
やべぇ、めっちゃ可愛い…。
俺の彼女、めっちゃ可愛い。
こんなに可愛い子を産んでくれた
ご両親に俺は一生感謝します。
なんまいだ〜なんまいだ!
「どうしたの?手なんて合わせて。」
『ん?あっ、いや、なんでもない!』
「そ?ほら帰ろ?」
『うん。』
さっきのことを思い出す。
好きって言って欲しい…。
でも、嫌われたら俺、本気で生きていけない。
変に緊張していつもみたいに
会話も出来ないし、目も見れない。
……どうしよう。
「シンタ?大丈夫?」
『えっ?何が?』
「今日、なんかあった?もしかして体調悪い?」
『いや!大丈夫!ほら元気でしょ?!』
って無理に笑ってその場でジャンプをした。
彼女に気を使わせるなんて、
俺なにやってんだよ。
「シンタ……。無理しなくていいよ?シンタの隣にどんだけいると思ってんの?今日のシンタ、変だよ?何かあった?それとも私、なんか気に触ること言っちゃった??」
今にも泣きそうな顔で
見つめられて心が痛む。
「ごめん!いや、お前のせいでもないし、なんかあった訳でもないんだけど……。」
『だけど…なに?』
がんばれ俺。
『あのさ……俺の事好き?』
「へ?」
『何その返事!』
マヌケな返事に笑っちゃったよ!
「笑わないでよ!シンタが突拍子も無いこと言うからでしょ!!」
『だってマヌケ過ぎて!』
「……ごめんね。私そういうの言えるタイプじゃないから。心配になった?」
『うん。ちょっとだけね。俺さ、欲張りだからお前のこと彼女に出来ただけで嬉しかったのに、どんどん色んなこと求めちゃって…。だかr』
「シンタ!!好きだよ!!」
『へ?!』
「何そのマヌケな返事!」
あははっと目の前で彼女は笑ってるけど
俺の頭の中は大パニックなわけで。
「シンタ、私、男の子と付き合うの初めてでどうすればいいか分からないことばっかりだし、今でも手を繋ぐときドキドキする。でも、シンタの隣にいたい。」
真剣な顔でそう伝えてくれた。
俺、どうしてこんなに可愛い彼女を
疑ったりしたんだろう……。
「ねぇ、何も言わないのはダメだよ!」
『えっ、あっ!ごめん。』
「恥ずかしくて時間かかっちゃうかもしれないけど。」
『あのさ……』
「ん?」
『もう1回、好きって言って?』
「はい?!もぉ、調子乗らないで!」
『えーーいいじゃん!ほら練習練習!』
「嫌です〜。私の好きはお高いんです〜。」
『なんでよ!ものは慣れだよ??』
「じゃあ、慣れるためにデートなんて行きません?」
『へ?』
俺の彼女は時々、
予想の上をいく突拍子もないことを言う。
「ほら!またマヌケ!せっかく日曜日予定空けたのに〜。」
『行く行く行く!ぜひとも行かせてください!』
「どこ行こっか??」
『んーん、お前とならどこでも楽しいけどな。』
「なっ!」
未だに照れてしまうそんな彼女は
やっぱり可愛くて。
ちゃんと好きでいてくれて、
不器用なりに頑張ってくれる。
そんな彼女とこれからもゆっくりでいいから
いろんな思い出を作って行くんだ。
俺は大好きな彼女が隣で
笑ってくれてる時間が1番大好き。
-----------------オマケ-----------------
『この前さ〜、彼女にデート誘われちゃった〜。』
〈はいはい。惚気は受け付けておりません。〉
『ありがとな。あの時背中押してくれて。』
〈私は何もしてないよ。あれはシンタ自身の勇気だから。〉
『お前カッコイイな。』
〈そりゃどうも。〉
『てか、なんで俺の事好きじゃないって言った時にそれは無いって否定してくれたの?』
〈見てたらわかるわ。それに私と2人の時、あの子めっちゃシンタの話するし。〉
『えっ?!そうなの?!どんな話?』
〈デートに誘っても大丈夫かな?とかね。〉
『えっ、それって…。』
〈おっと、話過ぎてしまった〜。あっ、あんたの愛しの彼女が来たよ。〉
『おーい!どこいってたんだよ〜!』
「えっ?なに普通に売店だけど。てかなんでそんなテンション高いの?」
『いや、ちょっと嬉しいことあったからさ〜。』
「何〜?!もぉ気持ち悪い!」
『待って、しんちゃんの心が傷ついた音がした。』
「どういうこと?!」
『この傷は愛しい人のチューでしか癒せない!』
「何言ってんの!?もぉ、ここにアホがおるんですけど!!」
『ねぇー!彼氏がチュー待ちしてるよ〜!』
〈そこのバカップル。もぉ、授業始まるから席付きな?〉
「残念でした〜!シンタ席つこうね?」
『俺、諦めないからねーー!』
「はいはい。」
〈ほらね、あんたが思ってるより愛されてんでしょ?〉
『ん?なんか言った?』
〈うんん。私にも春が来ないかな〜て。〉
そんな恋のキューピットのお友達に
春が来る日のは近いかも…。