「ああ」


 今日で高校生活も終わり……やっぱり寂しい。

 でも、ここがすべての終わりではないから……。

 オレは近い未来、そして遠い未来へと歩き続けていく……。


「そうだ、話は変わるけど、隼翔、朝ごはん食べるでしょ。一緒に行こ」


「ああ」


 そしてオレと葵は朝ごはんを食べに一緒にダイニングルームに行った。


 ダイニングルームに入ったら母さんと義父さんと姉ちゃんがいた。

 母さんたちは「おはよう」と言った後、「隼翔、高校卒業おめでとう」と言ってくれた。

 オレは「ありがとう」と言葉を返した。



 そして朝ごはんを食べ終えて、オレは学校に出かけた。


 外はまだ寒さが残る。

 肌に触れた風が、まだ冬の冷たさを感じる。

 本格的な春が来るのはもう少し先だ。

 ……でも、この通学路で本格的な春を感じる機会は、ほとんどなくなってしまう。

 もう卒業してしまうから……。

 オレは通学路を通りながら卒業後はもうあまり通る機会がなくなってしまう通学路に『今までありがとう』という気持ちを込めた。



 感謝をしながら通学路を通って学校に着いた。


 そして卒業式が始まった。

 卒業証書を授与されたら、より卒業するという実感が強まった。