次に、
「はじめまして。隼翔です」
オレも姉ちゃんに続いて挨拶をした。
「はじめまして。お母さんとお付き合いをさせてもらっている成瀬智喜です。そして、息子の葵です」
智喜さんは、とてもやさしい眼差しでオレと姉ちゃんを見つめていた。
智喜さんはやさしい眼差しでオレと姉ちゃんを見つめた後、少し斜め下を向いた。
そして……。
「ほら、お前も挨拶をしなさい」
智喜さんがやさしくそう言っている相手は……智喜さんの息子の葵。
智喜さんの息子の葵は少し恥ずかしそうに、智喜さんの後ろに隠れていた。
智喜さんの後ろに隠れている葵は、恥ずかしがっているからか、顔を少し下に向けたままだった。
そんな葵に智喜さんは、「葵」とやさしく声をかけた。
すると、顔を下に向いたままだった葵は、顔を少しだけ上げた。
少しだけ上げた葵の顔は、恥ずかしがっているからか、頬がほんのりピンク色に染まっていた。
そして……。
「はじめまして。葵です」
と、小さな声で挨拶をした。
初めて聞いた葵の声。透き通るようできれいだ。
年齢はオレより二つ下。だけど、オレより落ち着いた雰囲気。