「……隼翔……」
オレは葵を抱きしめていた。
「……ごめん……葵……本当にごめん……。オレ、遼祐と二人で会うことを何度かお前に言おうと思ったんだ。遼祐は大切な友達で、今日、二人で会うことだって、やましいことなんか何もない。……だけど、いざお前に言おうと思うと何て言えばいいのかわからなかった。もし遼祐と二人で会うと言ったら、お前が傷つくかもしれない、そう思うと、なかなか言うことができなかった……」
「……隼翔……」
「……でも、こんなことになって、お前がオレから離れていってしまったらと思うと……オレ……」
葵……。
お前がオレから離れていってしまったら……。
オレは……一体どうすればいいんだ……。
もし、お前がオレから離れていってしまったらオレの中の一部が消えて無くなってしまいそうな、そんな気持ちになってしまう。
……葵……オレは、お前が必要なんだ。
「……隼翔……離れていくわけないじゃない。少なくともオレからは」
……葵……。
「オレからだって離れるわけないだろ」
「……隼翔……」
オレと葵は、強く強く抱きしめあった。
……って……ん?
……あれ……?
…………‼