……もしかして……バレてる……? オレと葵のこと……。

 ……いや、そんなことはないはずだ、そんなことは…………。


 ただ、このまま黙っていては遼祐に何か気付かれてしまうかもしれない。

 とにかく何か遼祐に言わなくては……。


「……まぁ、自分で言うのもなんだけど、オレと葵は仲が良いから、そういうことにもなるのかもしれないな。葵はオレのことを必要としてオレは葵のことを必要とする。まぁ、葵に限らず母さんや義父さんや姉ちゃんにも同じことが言えるけどな」


「そうか」


「そんなこと言ってるけど、遼祐だって家族全員仲が良いんだろ」


「まぁね」


「なら、オレと同じじゃないか」


「そうだな」



「隼翔‼ 遼祐‼」


 オレと遼祐を呼ぶ声がした。

 オレと遼祐は声がする方向を見た。


「太一だ」


 遼祐はそう言ってオレと遼祐に手を振っている太一に手を振り返した。


 絶叫マシンに乗りに行った葵と太一と梓が絶叫マシンを乗り終えてベンチに座っているオレと遼祐の方へ向かって歩いてきている。


「太一たち、絶叫マシン楽しかったかな」


 遼祐は太一に手を振りながらオレにそう言った。


「どうだろうな」


 オレはそう返答した。