「だからオレも絶叫マシン大丈夫だからオレと梓の絶叫マシンが大丈夫な者同士でさ、ちょうどよかったから」
「なにがちょうどよかったのよ」
あ……梓……。
「だからオレと梓の絶叫マシンが大丈夫な者同士。そして隼翔と倉田の絶叫マシンが苦手な者同士。ちょうどピッタリ二組になっただろ」
「何勝手なことを言ってるのよ。私はあのとき、どうしても絶叫マシンに乗らなくてもいいって言ったわよね」
「そ、そうだったか」
太一、そんなことを言ってるけど本当は梓の言ったこと覚えているんだろ。
「そうよ。隼翔も倉田さんも絶叫マシンに乗らないのなら私も乗らなくてもいいと言ったわよ」
「へ……へぇ~」
太一はそれ以上、何も言えない感じだった。
遼祐は、そんな太一と梓のやりとりを見つめていた。
「そんなことがあったのか」
この出来事は遼祐が転校してくる前のこと。
だから当然、遼祐は知らない。
「そうなのよ、遼祐くん。本当に太一ったら」
「梓~、そんなに怒るなよ」
「別に怒ってないわよ。うんざりしただけ」
「あ、梓~」
太一……ファイト……。
……って、そういえば、葵……。