「分かったよ。お姉ちゃん。私は大丈夫だから」





嘘、そんなの嘘。



だけどお姉ちゃんを安心させるにはこうするしかない。








「栞……、ごめんね…………」





そう言ってお姉ちゃんは私を抱きしめて泣いた。












私は泣かなかった。










「とりあえずここのアパートは4月まで居れるから。5月からは学校の近くにアパートを借りてそこで暮らすことになると思う。」



次の日、少し元気を取り戻したお姉ちゃんは荷づくりをしながら優しく笑って言った。