私が病院に到着してすぐ、当時21歳で社会人として働いていた姉の美緒(みお)が駆けつけて、ふたりで両親の遺体を抱きながらわんわん泣いた。








その日から、"普通"の生活は跡形もなく消え去ってしまったのだった。








私は中学卒業までの間姉の家に預かってもらい、もともと進学を予定していた私立の高校を諦め、公立の高校を目指すことになった。







姉も仕事で帰りが遅くなることが多く、学校から帰っても誰もいないという今まで経験したことのなかった生活が続いた。






正直、我慢の限界だった。