「小春ちゃんって僕のこと、そんなに好きじゃないでしょ」

「そんなことないよっ」


まだよく分かんないんだけどね。


「それでもいいよ。最終的に小春ちゃんは僕の虜になるからさ」



すごい自信…。

それはやっぱりイケメンだからかな?



「さあ、小春ちゃん。日が暮れちゃうから帰ろうか」

「うん」



あの時、なんて言えば良かったんだろう。

私も好きだよって言えたらよかったのか?



如月くんはいつもの笑顔で手を出してきた。

私はその手を取って、ぎゅっと握った。



「如月くん、もう少し待ってて」

「何を?」

「私、如月くんのこと好きって言えるようにするから」

「うん」


如月くんは好き以上の言葉を求めてたなんて、今の私には分からなかった。