「あはは。じゃないわよっ」

本当は、笑っているのもつらいの
でも、こうやっていた方が、翔哉の事を考えないで済むから

「全く。今日は一緒に過ごしてあげるから」

芽実・・・
きっと、芽実にだって用事だってあるはずなのに

「ありがとう」

「馬鹿ね。今の愛実を放っておけるほど
伊達な付き合いじゃないでしょ」

「うん」

そうだね・・・

芽実と一緒に寮に帰ってきたあたし
ずっと一緒にいる芽実だ。
1人でいたら、ご飯すら食べないことに
気付いているのかもしれない

「さて、冷蔵庫の中は・・・っと」

冷蔵庫の中を覗いた芽実は呆れた顔をしているしかない

「なんで、食材が何もないのよ?」

あはは

「まさか、食べてないなんて言わないでしょうね?」

そのまさかです・・・ハイ

「全く」

財布をもって玄関に行くと

「え・・・?」