「そうでしたか」

「あぁ。だから預けることが出来た。
大事な仕事だけ終わらせたら、愛実を迎えに行く」

「そうしてください」

あっけなくそういうこの秘書には感謝しかない。
だけどなぁ。この後の反動が怖いんだよなぁ

「なぁ」

「何でしょう」

「家でも出来る仕事は寄こせよ」

「愛実さんの前でも仕事をするおつもりですか?」

「まさか。愛実が寝ている間に済ませるに決まっているだろう」

「さようで。では、後程お届けいたします」

「あぁ。分かった」

副社長室に荷物を置いてスマホだけを持って会議室に向かう。
スマホを持ったのは何かあった時のためだ

「副社長」

「何だ」

「出てきてもよろしかったので」

またこの質問か

「大丈夫だ。問題ない」

「そうですか。では、会議を始めます」

PCに送られてくる議題に

「副社長?」

「なるほどな。いいとは思う」

「では、これで・・・」

「ただな。俺の意見としては、
少し、手を入れてみてはどうだ?
老若男女というのなら、このコンセプトでは、
どちらかというと、若者向けと思われてしまう可能性が高い
それと、スペースを3つの意味はなんだ?
ありとあらゆる世代を取り込むのなら俺なら
3つではなく、7つのスペースを作ってゆったりと見れるようにして
試着スペースも多く取った方がいいと思っている」

ほぉ・・・という周りの声も聞こえている。

「それと、俺からの提案だ。
ウエディングドレスや、和装と言った、類(たぐい)の物を
取り入れていこうと思っているだが、どう思う?
皆の意見を聞きたい」