翌日

熱の下がらない愛実を放っておくわけにもいかない。
しかし、大事な仕事があるのも事実で

PPPPPP

「はい」

「俺だ」

「京介か」

「あぁ。愛実はどうだ?」

「ダメだ。熱が下がる様子がない」

「そうか。1回病院に連れて行こうと思ったんだが
俺も大事な仕事が残っててな。かといって愛実だけ家に置いておくのも出来ない」

「俺の所に連れて来い」

は?

「愛実が心配なのは俺も一緒だ。お前の仕事の間くらい見ててやる」

確かに、他の男やこの家に置いておくよりは
確実に安全か

「京介。頼む」

「任せろ」

仕事に行く支度をして、着替えさせた愛実を車に乗せて
京介の家に連れて行くと
心配そうな表情(かお)をした京介と柚の姿

「大丈夫なの?」

「何とも言えねぇ。昨日の今日だ。
すぐには下がらねぇとは思ったけどな。
京介わりぃな。頼んだ」

「あぁ」

その言葉を後に、京介に愛実を預けて
仕事に行くと心配そうにしている秘書の姿

「出てきて大丈夫なのですか?」

「あぁ。あいつの兄貴の所に預けてきた」

「お兄さん・・・ですか?」

「あぁ。お前も知っているだろう?三ツ谷京介」

「そりゃまぁ・・・敏腕社長として」

「そいつの妹なんだよ。愛実は」