「なぁ、瀬那」
「あ?」
「瑠南最近、大丈夫?」
「なに、急に」
「いや、闇落ちしてないといいなって。
ライブもしなくなったし、環境変わったから。
そういうときって結構、落ちやすいじゃんあの子」
「まぁ……一応、今のところ大丈夫。
忙しくなったらまたわからないけど」


チラリと、楽しそうにあすかと喋る瑠南を見る。
もう本鈴が鳴ったのに教室に来ない先生を少し気にしつつも、意識はがっつり瑠南に向かってしまっている。


「デビュー前後が絶頂に病みだったじゃん?
まぁお前とのこともあったけど、結構環境変わったわけじゃん。
あれでちょっと気になって」
「あぁ……」


まだ楽しそうに笑ってるところ見たら全然、大丈夫そうだけど。
メンバーとして不安になる気持ちはわからないでもない。


夏からはハウスシェアリング状態になるわけだし、実家暮らしじゃなくなるから、その頃はもう少し気にしないといけないかもしれないけど。