人の欲って、色々だと思う。 欲しかったものを手にいれると、愛着がなくなる人。 他人の持っているものばかり欲しがる人。 次々と新しいものを欲しがる人。 自分のものになって、はじめて愛着を感じる人。 紀之は、自分のものを大切にする人だと思った。 沙織を見つめる目は、優しさと愛が溢れていたから。 昨日より、少し親し気に。 一層、沙織を気づかってくれる。 愛の言葉は、何も言ってくれないけれど。