感傷的になっている余裕もなく 引越し業者が訪れて 荷物の積み込みを始める。

新居には お兄様とお姉様 それに深見さんが待っていてくれる。


思ったよりも 早くトラックは出発し 私は 何もなくなった部屋を 簡単に掃除して 智くんと新居に向かう。
 


私達が 新居に着くと 深見さんが指揮をとって 荷物は順調に降ろされていた。
 

「おはようございます。よろしくお願いします。」

私達は 挨拶もそこそこに 荷解きをはじめる。


深見さんの手配で 新しい備品は昨日までに 届いていた。


それらの配置も合わせて 深見さんの的確な指示で 各部屋がみるみるうちに 整っていく。