「それに、部長クラスで 今の智之の収入と同じくらいだから。大企業と違って 安月給なんだよ。」
お兄様は お父様を見る。
お父様は 笑いながら。
「いいよ。業績が上がれば、昇給しても。」と笑う。
「初台のマンションの家賃は、智之に振り込むから。当分 安月給だけど やり繰りを頼むよ 麻有ちゃん。」
お父様は、私に言う。
「えっ、大丈夫です。今だって 子供達の教育費 頂いているのに。十分 間に合いますから。マンションのお金は いいです。」
私は驚いて言う。
「麻有ちゃん、私達も 前住んでいたマンションのお家賃 頂いているのよ。」
お姉様が優しく言ってくれる。
「だって。本当に そんなに使わないんです。今だって 余っていますから。」私が言うと、
「麻有ちゃん、やり繰り上手だから。頑張って貯金も増えたんだ。マンションの家賃は本当にいいよ。旅行とか 食事とか。いつも俺達 出してもらっているじゃない。もし、何かあって必要な時は お願いするからさ。」
智くんも言ってくれる。
「欲のない子達ね。絵里ちゃんと壮君にだって、お金かかるでしょう。本当に 必要な時は いつでも言ってよ。」
お母様が言ってくれる。お姉様も頷く。