「奥様、とってもお綺麗になりましたね。あの頃も、可愛かったけれど。今は、何だか艶めいて しっとりと落ち着いて。お幸せなのが 良くわかります。」

深見さんに 急に言われて私は 照れてしまう。
 

「止めて下さい。恥ずかしいです。」

頬を染めて、俯く私。
 

「今も可愛らしいし。ご家族が 大切に思うのが よくわかります。」
 


「私、廣澤に嫁いで 嫌な思いって した事ないんです。本当に恵まれています。きっと 満ち足りているから 穏やかな顔になったのかな。」

照れながら言う私。
 

「奥様の謙虚な人柄とか、丁寧な生き方が皆様に伝わるのでしょうね。」

深見さんは、笑顔で頷いてくれた。
 


その後、カーテンや照明器具の打合せをして 各部屋のクロスの希望を話す。

深見さんは 少しの言葉で 私の希望を理解してくれる。

次は、智くんも一緒に 土曜日にお会いすることにして お昼前に 打合せは終わった。