絵里加はわかっているから。
家族に大切にされていることを。
小学校からのお友達は、裕福な家庭の子が多い。
小さな頃から、大金を持ち歩き 欲しい物を自由に買うような子もいた。
私達は、絵里加にも壮馬にも 必要以上のお小遣いをあげていない。
海外旅行や、高級な食事など、贅沢な経験はしても。
それは、樹君達も同じだった。
そして子供達は、それを不満に思わない。
たくさんのお金を使うお友達を、羨ましいと言わない。
自分達は、それ以上に 大切にされていることを 知っているから。
家族の愛を 感じているから。
自分も、家族を大切に思い 愛しているから。