「男の子って、本当につまらないわ。お母様も、紀之さん達育てている時 こういう気持ちだったのね。」
今日も3人で、美味しいランチを頂いていた。
「大丈夫よ。今にあなた達みたいな可愛いお嫁さんがきて、仲良くできるから。」
お母様は、変わらず元気で 優しい。
「タッ君もカッ君も、素直で よく話してくれますよね。絵里加や壮馬にも 優しくしてくれるし。」
反抗期の男の子なのに 二人はとても 家族を大切にしている。
私はいつも感心していた。
「それは、絵里ちゃん達が可愛いからよ。」とお姉様が言う。
4人は、兄弟のように育っていたから。
年頃になっても、同じように仲良くしている。
「お父さんの真似して、樹達も 絵里ちゃんのことを “姫” って呼ぶでしょう。絵里ちゃんがこの間 “絵里加は別にお姫様じゃないから。ちゃんと絵里加って呼んで” って言っていたの。笑っちゃうわ。」お母様が言う。
「絵里加ったら。生意気。」私は驚く。
いつの間に、そんな事を言ったのだろう。
「でも、翔が良い事言っていたの。絵里加は、廣澤家のお姫様だから “姫” でいいんだよって。本当に笑ったわ。」
お母様は、楽しそうに笑う。
「絵里ちゃん、美人だからね。これから心配だわ。」
お姉様は、絵里加を自分の娘のように 可愛がってくれる。