そんな智くんも 家では優しいパパで。

家族との時間を減らすことはなく 子供達と関わってくれる。


子供達も、パパが大好きで。

壮馬が智くんに抱かれていると 絵里加も智くんの膝に乗る。
 

「もう。いつになったら、智くんの膝、返してもらえるの。」

子供達が眠ったあと 私は智くんに抱かれて言う。
 

「麻有ちゃんは、変わらないなあ。いつまでたっても可愛くて。」

智くんは、私を抱き寄せてくれる。


ずっと同じように。


高校生と中学生の 樹君、翔君とは 以前のように 一緒に遊びに行く機会は減っていた。

でも お父様の家に行くと 部屋から出てきて 賑やかに話しに加わる。

外では 年相応の生意気な男の子達も 家族を尊敬し 大切に思っている。


健やかな成長が嬉しい。
 

子供達の手が離れた私は 日中 お母様お姉様と 3人で過ごす時間が増えていた。

デパートでの買い物、ランチ、どちらかの家でお茶を飲みながらのおしゃべり。
 

一緒にいると楽しくて つい集まってしまう私達を お父様は女子高生みたいだ、と笑う。


豊かで、優しい家族達。