2月になると、絵里加の入学準備も本格的になる。
制服や持ち物を揃えたり 学校までの道を 一緒に辿ったりする。
学校までは 路線バスを使って 約30分。
朝は、樹君達と一緒なのが とても心強い。
「ママ、絵里加に付いて来てね。」
何回か学校まで行った帰り道、絵里加が言う。
「わかったわ。絵里ちゃん、案内してね。」
私は、絵里加に任せてみる。
絵里加は バス停までも 乗るバスの番号も きちんと把握できていた。家の前で、
「絵里ちゃん、すごい。ちゃんと覚えているのね。」
と絵里加を抱きしめる。
「絵里加、もう一年生だもの。」
と誇らし気に笑う。
私は、子供の成長に 安心する反面 少し寂しい思いも感じた。