新学期、廣澤工業の社員になった智くん。

卒園を控えた絵里加。

幼稚園に残る壮馬。


色々な意味で、新しい年が始まっていた。
 

絵里加は、幼児教室は卒業して おけいこ事は バレエスクールと ピアノの個人レッスンに変えた。

壮馬は、今まで通り幼児教室に通い 2年後の受験に備える。


壮馬の幼児教室の間、絵里加はお母様の家でお留守番をしている。

お姉様からの提案で私達は、とても助かっていた。
 

「もう、絵里ちゃん、可愛くて。今夜 泊めたいくらいよ。」

絵里加を迎えに行くと、お姉様が言ってくれる。絵里加も
 

「ママ、見て。タッ君ママと作ったの。」

とビーズのブレスレットを見せてくれる。
 

今まで、いつも3人で行動していたから 最初壮馬は 戸惑っていたけれど。

少しずつ 絵里加の卒園を 理解していく。
 

智くんは 廣澤工業に 徐々に馴染んでいた。

心配していた帰宅時間も 今までとそれ程変わらず。


いつも、8時過ぎには帰ってくる。


子供達は 食事だけ先に済ませて お風呂は パパを待って 一緒に入っている。