みんなが ショッピングバッグを持って 笑顔で戻ると 子供達は、やっとプールから上がった所で。
「本当に、よく遊ぶわ。早寝するのも当然よね。」
お姉様は笑う。
シャワーを浴びてきた絵里加の 髪を乾かしていると、
「絵里ちゃんの髪の毛、ばあばに 結ばせて。」と母が言った。
「いいよ。ばあば、上手に結んでね。」
絵里加はブラシとゴムを持って、母の前に座る。
「ばあばは上手よ。毎日、ママと美奈ちゃんの髪 結んでいたんだから。」
母は、絹糸のような 絵里加の髪を梳きながら言う。
「沙織ちゃん、羨ましいわね。」お母様が言うと、
「本当。でも 私、やった事ないから 上手にできないわ。」とお姉様が答える。
「タッ君ママ、今度 絵里加の髪 結んでいいよ。」
絵里加が、お姉様に言う。
「絵里ちゃん、優しいわ。」
お姉様は 絵里加をギュッと抱き寄せる。
「兄貴、もう一人 女の子 頑張れば?」
智くんが笑って言う。
「駄目よ。私 何人産んでも 男の子の気しかしないもの。」お姉様が言うと
「年、考えてよ。俺 来年40才だよ。」とお兄様も笑う。
笑顔が溢れる楽しい時間。
こんなに幸せな旅行なら 何度でも来たいと みんなが思っていた。