お母様は クリスマスだからと みんなの分の洋服を買ってくれた。

子供達も 飽きずに 賑やかに選ぶ。


男の子達には お揃いのダウンジャケットを。

絵里加には 可愛いハーフコートを。


お姉様と私だけでなく お兄様と智くんの分も。
 

みんなが、嬉しそうに自分の荷物を持つ。

小さな壮馬も、頑張って。



その可愛い光景に目を細めながら
 

「本当に、良い子に育っているわ。沙織ちゃんも麻有ちゃんも、偉いわ。」

お母様は、満足そうに言う。
 
「紀之さんが協力的だから。私だけじゃ無理です。男の子は特に。」お姉様が言う。
 
「私も、いつも思うんです。智くんのおかげです。」私が言うと


「紀之達が小さい頃は、お父さん忙しくてあまり遊んだりできなかったの。まあ、そういう時代だったんだけど。だから、特に紀之達には たくさん子供と接してほしいみたいよ。」

お母様は答えてくれる。
 

「智くんの 可愛がりぶりは、すごいですよ。献身的な感じです。」私は言う。
 
「そうよね。でも 智之さん ただ甘やかす訳じゃないから 偉いわ。」

お姉様が言ってくれる。
 
「そうなんですけど。自分が休めないと思って。心配するくらい 子供と一緒にいるから。」

私は、笑いながら言う。
 

「智之は、それが疲労回復だって言うんだから。いいのよ。」

とお母様が答えてくれる。
 


嫁と姑なのに。三人でいる事が楽しくて。

安心して、何でも話せる。

家が近くなって 気軽に行き来ができて 本当に良かった。


前を歩く子供達を見ながら 私の心は、幸せが溢れていた。


今日も美味しい食事を作ろう。智くんと、子供達の為に。