9才と7才の二人。

あの夏 今の幸せを予想していたのだろうか。


一緒にいると楽しくて。

ただ、もっと 一緒の居たいと思っていた。



そして、会えなかった16年間。


二人とも、ただ寂しく過ごしていた。


あの日、再会するまでは。
 


何も言えず、しゃくり上げる私。


涙と同じように 愛が溢れて 言葉にならなくて。



智くんは、優しく私の背中を 撫で続けてくれる。


その掌から、愛が届く。
 


「智くん、こんなに好きでいいの。智くんを好き過ぎて、私壊れそう。」

うまく言えなくて、でも伝えたくて。
 

「いいの。もっと好きになってね。麻有ちゃんが壊れても、俺が直せるからね。」

私の涙は止まらない。



甘く熱い夜。