子供達は たっぷり公園で遊び、戻ってからは 2階で賑やかに遊んでいる。
樹君のリーダーシップと目配りは見事で。
将来を期待するには、十分だった。
子供達が、4人一緒にいて 飽きないように 私達も、6人でずっと話していられる。
誰もが楽しくて、いやな気持ちになる事がない。
だからいつも 時間が許す限り、一緒に過ごしてしまう。
「お昼ご飯 たっぷり頂いたたから、夜は お蕎麦にしない。」
お母様の提案は みんなの腹具合に ぴったりで。
私達は、みんなで暗くなった街を歩く。
お蕎麦屋さんの個室に席を取り 料理がくる頃には ちょうどよい空腹で。
思った以上に お蕎麦を平らげる お兄様と智くんに みんなが笑う。
「明日、麻有ちゃんの車 届くよ。」
私達の希望が叶って クリスマス前に納車になる。
「早めに届いて 良かったわね。」
お母様が安心した顔で言う。
「ねえ、明日 二人でゆっくりドライブしたら?子供達は うちで預かるから。」
お姉様が言ってくれる。
「ありがとう。でも、子供達と離れるのはいやだなあ。」智くんが言う。
「お前が、子供みたいだなあ。」とお兄様は笑う。
「本当に 子供達 可愛いんだよ。一緒に居られる時間は 全部 一緒に居たいんだ。」
智くんの言葉に、
「智之が こんなに子煩悩だとは 思わなかったわ。」
お母様も 意外そうに言う。
「自分でも 驚いているよ。子供が こんなに可愛いとは思わなかったよ。」
智くんも、素直に言う。
「子供達も、パパが大好きだから。すごく面倒見てくれるし。」私が言う。
「本当に、面倒見ているって意識がないんだよね。俺が子供達と一緒にいたいんだよ。」
智くんの言葉は、よくわかる。
毎日の智くんを見ていると。
智くんは、心底楽しそうに 子供達と接している。
「クールだった智之がねえ。良い事だ。」
お父様は 穏やかに笑う。
「会社の事も、絵里加達がいなかったら 一緒にやりたいって 思わなかったよ。俺も親になって 少しは親の気持ちが わかるようになったのかな。」
素直な智くんの言葉は、みんなを優しい気持ちにさせる。