「玉井さん、内線ー」 「はい、ただいまー」 その日の仕事はいつもより業務量が多く、電話もひっきりなしに鳴っていたため、少し残業してしまった。 仕事がひと段落したところで、上がろうとするとすっかりフロアには人影もなく、私以外誰もいなくなっていた。 書類を整えてデスクに置き、凝った肩を回しながらカバンを持って外に出た。